ここに行ってみて 2
この美術館は、証券金融街の中心、東京日本橋兜町にある山種ビルの八階、九階をしめている。
山種証券の創立者、故山崎種二氏の美術品を収蔵、展示する館で、建築家谷口吉郎(文化勲章受章者)により日本画の殿堂にふさわしい和風の設計が施されている。
八階の一隅には「是信庵」という茶室も設けられ、立礼席で抹茶をいただくことができる。
激しく動く世界の金融の中心にあって、ここは別天地の深い静寂があり、ひとときのやすらぎを与えてくれる。
「日本画は絵具や材料が脆く、二ヵ月以上の展示はむりで、そのため御舟の作品も三、四年に一度しか出品できない」と学芸員は言う。
展示は二本の柱に分かれていて、一つは年間に四、五のテーマを設け、それにふさわしい作品をえらんで展示する(館蔵品による)。
二つは「特別展」として、学芸員によってえらぼれたテーマや画家の作品を、広く外部からも借用して展覧会とする。